ジオン注射[内痔核硬化療法] / DIONE INJECTION
内痔核、直腸脱の手術に変わる治療法
画期的な痔核硬化療法=ジオン注射(田辺三菱製薬)
ジオン注射とは、従来の硬化療法に代わる非常に有効な痔の注射療法で、当院では平成18年より実施しております。治療は日帰りで可能であり、痛みのほとんどありません。注射翌日より通常の生活が出来ます。
脱出を伴う内痔核に注射して、痔に流れ込む血液の量を減らして、痔を硬くして粘膜に癒着、固定させる治療法。ジオン中の有効成分は、硫酸アルミニウムカリウム水和物とタンニン酸というものです。
PPH手術[内痔核硬化療法] / PPH SURGERY
痔核、直腸脱の手術:
肛門を切らないので痛くない新しい痔の手術=PPH法
PPHといって、肛門を直接切らないので痛みが非常に少なく、器械を使用し痔の血流を遮断し、粘膜を吊り上げる新しい手術です。健康保健も効くようになったので安心です。
PPH手術のメリット
- ●痛みが従来の手術に比べて非常に少ない
- ●入院日数が短い(2~5日)
- ●手術時間が短い
- ●手技が簡単
PPH手術のデメリット
- ●全ての痔核に適応がない
- ●器械が肛門に挿入出来ないものには実施できない
- ●術後出血が稀にある
メッシュプラグ法[ヘルニア脱腸手術] / MESH PLUG METHOD
メッシュプラグを使用した日帰り手術
最も簡単なヘルニア手術であり、局所麻酔で可能です。午前に入院し、午後手術を行い、夕方退院できます。
鼠径部を数センチ切開し、ヘルニアの袋を取出し、根元で結び、ヘルニアの穴にメッシュプラグを詰め込み、その上をシートで覆う方法です。
メッシュプラグ法のメリット
- ●手技が最も簡単で確実である
- ●安価である
- ●再発率も他の術式と比較して大差ない
- ●麻酔も局所麻酔で可能である
- ●体に対する負担が少ない
メッシュプラグ法のデメリット
- ●術後の違和感が時々ある
- ●腹腔鏡手術に比べて痛みが若干多い
- ●再発率が腹腔鏡手術に比べれば少し多い
- ●メッシュの感染が稀にある
内視鏡手術[ヘルニア脱腸手術] / ENDOSCOPIC SURGERY
内視鏡手術
内視鏡を使用した痛みの少ない、身体に優しい手術です。
一泊2日で退院できます。再発も少なく、理にかなった手術です。
TAPP法
3箇所に小さい穴をあけてカメラを挿入し、腹腔内から、腹膜を切開し腹膜前腔にメッシュを充てる術式です。主に、比較的軽度から中等度のもの、女性に適応されます。
TEPP法
TAPP法同様3箇所に小さい穴をあけて、腹膜前腔に特殊なバルーン(風船)を挿入し、これを膨らませて手術空間を作ります。この中にカメラを入れてメッシュを充てる術式です。下腹部に手術歴があるものの一部を除いて全てのヘルニアに適応されます。現在この術式を主体にしています。
必要十分な大きさ・形状のメッシュ(≧⒕x9㎝)で、ヘルニアの出る領域(Myopectineal orifice, MPO)を完全にオーバーラップします。
腹腔鏡下修復手術[腹壁瘢痕ヘルニア] / LAPAROSCOPIC REPAIR SURGERY
腹壁瘢痕ヘルニアは、
お腹の手術を受けた後がヘルニア(脱腸)になり、腸が飛び出す病気です。
腹腔鏡下修復手術は、癒着しにくいメッシュを使った体に優しい手術。
従来の開腹手術でなく、腹腔鏡を使用した体に負担の少ない手術が最近考案され、癒着の少ないコンポジックスメッシュを使用します。
腹腔鏡下胆嚢摘出術 / LAPAROSCOPIC CHOLECYSTECTOMY
おなかの臍の下に小さな穴をあけ、そこよりカメラを挿入し胆のうを鉗子で摘出する手術です。
従来のおなかを10cm位切開する手術に比べて、傷が小さいので痛みが少なく、回復も早い手術で、現在では胆石症の手術の標準術式となっています。早い方では数日で退院できます。ただし、腹腔鏡下胆嚢摘出術を開始しても、以下の理由で途中から開腹胆嚢摘出術に移行する場合があります。
- ●胆嚢の壁が炎症により肥厚している
- ●胆嚢と周囲臓器との癒着が強い
- ●総胆管にも結石が認められ、摘出が困難
- ●麻酔も局所麻酔で可能である
- ●術中に出血、胆管損傷・腸管損傷が発生し、対処が困難
- (頻度はまれです)
腹腔鏡下虫垂切除術 / LAPAROSCOPIC APPENDECTOMY
虫垂炎に対しても臍の下に小さな穴をあけ、空気でふくらまし虫垂を切除する方法で体に優しい低侵襲手術です。従来の方法ですと5cmの切開をしなければならないのですが、これは1cmと5mmの穴を2か所開けて出来るので痛みが少なく低侵襲です。
腹腔鏡下大腸切除術 / LAPAROSCOPIC COLECTOMY
大腸がんや憩室症などに対して、胆のうの手術と同様におなかに小さな穴をあけ空気を入れて、ほかに数か所小さな穴をあけて、大腸を切除する術式です。
従来の手術に比べて、回復が早く痛みも軽度で患者さんの体に優しい低侵襲手術です。
鼠径ヘルニアの日帰り手術 / INGUINAL HERNIA
鼠径ヘルニア(脱腸)の手術には様々な方法がありますが、当院では主に下記の2種類手術を行っています。
患者患者様の状態が良い場合や再発例、大きいヘルニアの場合など
腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術を行っています。全身麻酔でお腹に小さな穴を3箇所開けて、カメラを入れてお腹の中から、ヘルニアの穴にメッシュを当てます。
〈メリット〉再発がしにくい。メッシュの違和感がない。痛みが少なく回復が早い。
〈デメリット〉技術がいる。やや高価である。人手や設備がいる。
患者様の状態が不良の場合、超高齢で全身麻酔が不適応の場合
腰椎麻酔(下半身麻酔)、または局所麻酔で、鼠径部を5cmほど切開し、メッシュプラグといってメッシュを穴につめてその上にメッシュのシートを張って補強する方法を行います。
〈メリット〉手術が簡単である。比較的安価である。
〈デメリット〉稀に違和感がある。傷が腹腔鏡手術に比べてやや大きい。